宗像大社の御祭神や御神体について

宗像大社の御祭神や御神体について

いざ神社について調べようと思っても、知らない用語や漢字ばかりで嫌になってしまうことはありませんか?

そんな方のために、今回は宗像大社の御祭神や御神体などについて、できるだけわかりやすくご紹介していきます!

御祭神について

「御祭神(ごさいじん)」とは、神社におまつりされている神様のことです。宗像大社には3人(正確には三柱という)の女神がおまつりされています。

宗像大社の御祭神は美人三姉妹

三人の神様の名前は、

  • 田心姫神(たごりひめのかみ)
  • 湍津姫神(たぎつひめのかみ)
  • 市杵島姫神(いちきしまひめのかみ)

といいます。三人は姉妹で、かなりの美貌を持っていたそうです。この三姉妹を「宗像三女神」と呼ぶこともあります。

また三姉妹は、天皇家の祖先である天照大神(あまてらすおおみかみ)の娘とされているため、天皇家とも関わりが深い神様です。

道主貴(みちぬしのむち)とは?

そして、少しややこしくなるのですが、宗像三女神は「道主貴(みちぬしのむち)」といわれることもあります。「貴(むち)」とは貴族などの“貴”からもわかるように、非常に高貴であることを表しています。

また「道主」とは、道を司ることを意味しています。すなわち宗像三女神は、あらゆる道を導いてくれる尊い神様だということです。

3つのお宮と御祭神

さて、一人一人の女神様の話に戻りましょう。冒頭でご紹介した神様は、別々の場所でおまつりされています。

田心姫神は沖津宮

まずは田心姫神(たごりひめのかみ)ですが、玄界灘に浮かぶ小さな島・沖ノ島にある沖津宮(おきつぐう)というお宮でおまつりされています。沖ノ島は「神の宿る島」とも呼ばれる、非常に神聖な島です。

昔から沖ノ島に女性は一切立ち入ることができず、男性も神職以外は年に1回、限られた人数しか入島することができません(※)。さらに、この島で見聞きしたものは一切口外してはいけないという、非常に厳しい掟が存在しています。

※世界遺産登録を受け、2018年以降は一般人の入島が全面禁止となるようです。

湍津姫神は中津宮

続いて湍津姫神(たぎつひめのかみ)は、宗像本土から11kmほどの沖合にある島・大島の中津宮(なかつぐう)という場所でおまつりされています。大島は七夕伝説発祥の地と伝わり、夏には盛大なお祭りが行われています。

市杵島姫神は辺津宮

そして最後の市杵島姫神(いちきしまひめのかみ)は、宗像本土にある辺津宮(へつぐう)におまつりされています。このように、三女神は普段は別々におまつりされています。

ですが毎年秋には、市杵島姫神(いちきしまひめのかみ)がお姉さんたちを船でお迎えするという「みあれ祭」が行われています。かなりかっこいいお祭りなので、ぜひ画像を検索してみてくださいね。

さらに市杵島姫神(いちきしまひめのかみ)は、弁天様と呼ばれることがあります。七福神の弁財天のことですね。これはまた長い話になるので、今回は割愛します。

御神体はまさかの・・・

「御神体(ごしんたい)」と聞いたら、何を思い浮かべるでしょうか。御神体とは神様を象徴する神聖な物のことで、礼拝の対象となります。神道では、神様は御神体に降りてくると考えられているのです。神様が乗り移る物それ自体を、「依代(よりしろ)」とも呼びます。

神社によって異なる御神体

御神体は、神社によって異なります。有名な神社でいうと、伊勢神宮の御神体は八咫鏡(やたのかがみ)といわれています。八咫鏡は皇位のしるしとして、代々天皇家に引き継がれてきた三種の神器のひとつです。

他の神社でも、よく鏡をまつってあるところをよく見かけませんか?鏡の他にも剣だったり、鉾(ほこ)だったりする場合もあります。さらに、紙や枝といった簡素な神社もあります。では、宗像大社の御神体は何だと思いますか?

宗像大社の御神体は「沖ノ島」

答えは、島です。・・・アイランドの島です。先ほどご紹介しました、沖津宮がある沖ノ島です。あの島が宗像大社の御神体なのです。そんなのアリ!?かと思うかもしれませんが、こういったケースはさほど珍しくありません。

例えば奈良県の大神(おおみわ)神社ですと「三輪山」という山ですし、熊野詣で有名な熊野那智(なち)大社では「那智の滝」を御神体としています。

古代の人びとは、自然の中に神という存在を見出しました。そのため古い神社などでは、自然に存在する物を依代と見なしているところが多いのです。

大島には「沖ノ島遥拝所」が

とはいえ、沖ノ島には原則として一般人は入島できないことは、すでにご紹介しました。確かに、御神体そのものに立ち入ることはおそれ多いですよね。ということで、沖ノ島を直接拝みたいという方は、中津宮がある大島の北、「沖ノ島遥拝所」に行ってみてください。

遥拝(ようはい)とは、遠いところから拝むという意味です。沖ノ島遥拝所では、運が良ければ沖ノ島がきれいに見えますよ。

御神木について

よく神社で目にする御神木。でも、御神木って結局何なの?と思ったことはありませんか。神木とは神社の境内にあって、さらに神社とゆかりの深い木のことです。神様が降臨するとも信じられているようです。

それでは、宗像大社にある御神木はというと、二つ存在しています。ひとつは楢(なら)の木、もうひとつは樫(かし)の木です。

神紋にも用いられる楢の木

まず一つ目の神木・楢の木は、辺津宮の本殿奥にあります。樹齢は550年を越えるといわれる老木です。こちらの楢の木は、宗像大社と実に関係が深いといえます。

神社には、「神紋(しんもん)」という神社の家紋のようなものが存在します。宗像大社の神紋には二種類あり、表紋とされているのが菊の御紋、そして裏紋とされているのが楢の葉紋です。楢の葉と実が描かれた紋は、宗像大社の宮司家の家紋としても用いられてきたようです。

相生の樫

もうひとつの御神木も、やはり辺津宮にあります。本殿からさらに奥、森の中にしめ縄がかけられた木があります。こちらは相生の樫と呼ばれ、2本の幹から伸びた枝が結ばれていることから、縁結びや夫婦円満のご利益があるといわれています。

こちらの樫の木は、どういったかたちで神社との関わりがあるのか、私の調べた限りではわかりませんでした。もしご存じの方がいらっしゃいましたら、教えてください。

最後に

この記事を読んで、宗像大社の神様について少しでも理解していただけたら嬉しいです。私もまだまだ勉強中なのですが、神道の世界は奥が深いです。あらかじめ神様や歴史について調べてから行くと、神社で意外な発見があるかもしれませんよ!

【参考】

広辞苑「神体」「遥拝」

明鏡国語辞典「神木」

百科事典マイペディア「神木」

宗像大社「宗像三宮」

http://www.munakata-taisha.or.jp/html/sangu_syosai.html

宗像大社「御祭神と由緒」

http://www.munakata-taisha.or.jp/html/gosaijin-yuisyo.html

宗像大社「宗像大社の歩き方」

http://www.munakata-taisha.or.jp/html/keidaimap.html

伊勢神宮「皇大神宮」

http://www.isejingu.or.jp/about/naiku/shogu.html

プレジデントオンライン「外国人の疑問「銀閣寺はどうして銀箔じゃないの?」」

http://president.jp/articles/-/21062

『神話と現代を結ぶ二つの神社 伊勢神宮と出雲大社』三橋健

全国の神社のおもな御神体 57ページ

個人ブログ「宗像大社 御神木と儀式殿から」←写真なので信頼度高

https://blogs.yahoo.co.jp/it1035656/40286490.html

日本経済新聞「沖ノ島、一般人の上陸全面禁止へ 世界遺産登録」

https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG15H4R_V10C17A7CC1000/

(最終更新:2018年5月22日)26 PV
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