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幣立神宮とは(へいたてじんぐう)
幣立神宮とは、九州のほぼ真中に位置していて、「九州のへそ」とも言われる旧蘇陽町にあります。
創建は不明とされていますが、一説では15000年前とも言われているのに、あまり多くの人に知られていない不思議な神社です。
別名、「日の宮(ひのみや)」とも言われ「天照大御神」もお祀りしていて、伊勢神宮両宮とも繋がりがあります。
そんな、謎の多い幣立神宮について詳しく説明していきたいと思います。
幣立神宮
所在地:熊本県上益城郡山都町大野712
主祭神:神漏岐命(かむろぎのみこと)
神漏美命(かむろぎのみこと)
大宇宙大和神(おおとのちおおかみ)
天御中主神(あめのみなかぬしのかみ)
天照大御神(あまてらすおおみかみ)
阿蘇十二明神(あそじゅうにみょうじん)
(健磐龍命、國龍神、彦御子神、新彦神、若彦神、阿蘇都比竎命、比竎御子神、若比竎神、新比竎神、彌比竎神、國造速瓶玉神、金凝神の12柱の総称。)
≪由緒≫
神武天皇の孫である、健磐龍命(たけいわたつのみこと)が阿蘇を下向した時に、この地で休憩しとても眺めが良い場所なので、
この地に御幣(ごへい)を立てて「天神地祇(てんじんちぎ)」を奉祀されたので、「幣立神宮」の名がついたとされています。
また、高天原(たかまがはら)神話の発祥の神宮とも言われています。
≪神話≫
幣立神宮には、樹齢15000年と伝えられる御神木の檜の巨樹があります。
人々が互いに争い事をするのを心配した天の神が、その檜にお神漏岐命(かむろぎのみこと)と神漏美命(かむろぎのみこと)の2柱の神を、
火の玉に乗せ地上に遣わせた(天孫降臨)と云われています。
現在その檜は10代目になりますが、命を途切れることなく引き継ぎ、今もなお新しい芽をつけ生き続けています。
≪年間行事と祭典≫
1月 1日:歳旦祭
2月 11日:紀元節祭
4月 3日:神武天皇祭
4月 4日:東の宮例祭
4月:風鎮祭(旧暦4月4日)
4月 29日:緑の天神木祭
8月 23日:五色神祭
9月 15日:例大祭
11月 1日:秋季大祭
11月 23日:新嘗祭
12月:巻天神祭(旧暦11月8日)
※ 風鎮祭と巻天神祭は、旧暦に行うため毎年祭典日が異なります 。
・五色神祭8月23日
5年に一回大祭し、間の4年は小祭を行っています。
幣立神宮で、古代より続けられているのがこの「五色神祭」で、
世界の全人類を大きく分けて、五色(赤、白、黄、黒、青(緑))人とし、その代表の神々を祈り、
五大人種が互いに認め合い、そして助け合う和合の世界、世界の平和、宇宙的理想の実現を祈る儀式です。
この祭典に世界中から多くの人々が(人種、宗教に関係なく)集まってきます。
・巻天神祭(旧暦11月8日)
天照大神の天岩戸からの帰還を祝うお祭り
≪社宝≫
火の玉、水の玉、五色神面があります。
≪その他、幣立神宮境内お社≫
【伊勢の内宮】
祭神:天照大御神
※御神木があります。
「天照大御神」をお祀りしているので、幣立神宮のことを「日の宮」とも言われています。
「日の宮」とは、「天照大御神が住むお宮」という意味です。
【伊勢の外宮】
祭神:豊受大神宮
※御神木があります。
※その他の御神木で「天神木」の「高千穂」や「首っ玉」などが祀られています。
【東の宮】
祭神:天児屋命(あまのこやねのみこと)、風の宮大神、雨の宮大神、火の宮大神
※天児屋命は祝詞や言霊、出世の神
【水神宮】
祭神:水波能賣神(みずはのめのかみ)、日子八井命(ひこやいのみこと)
【大野神社】
祭神:應神天皇、健磐龍命(たけいわたつのみこと)、阿蘇神社主祭神
【東御手洗社】(東水神宮)
祭神:北辰妙見の大神(天御中主大神)
※本殿左奥の階段を降りて行った場所にあります。
神代の昔、瓊々杵尊(ににぎのみこと)が、この水玉の池の神水で全国の主要地を清められたとされています。
また、神代の天の村雲姫が、水徳を頂かれた霊地、古くから八大龍王の鎮まる所とも云われています。
湧き水は、飲用可能です。
【神陵】
天之御中主神・高御産巣日神・神産巣日神の御神陵があります。
その先に、天児屋根命の御神陵もあります。
※神陵の近くにある「幣立ての森」には、巨大な杉並木があり、「五百枝杉(いおえすぎ)」という樹齢6000年の巨樹もあります。
≪アクセス≫
電車:JR熊本駅~熊本市電「辛島町駅」まで15分
徒歩2分でバスターミナル「熊本交通センター」へ
交通センターA4乗り場
南14系統・大野経由「馬見原行き」に乗車(1700円)
約2時間「大野幣立宮前」下車
自動車:九州自動車道 「御船IC」→R445号、R218号経由で約70分
幣立神宮は、小高い森の上にお宮があります。太古からずっとそこにいる木々たちが、たくさん生い茂っていてその空間にいるだけで癒されます。
この長い年月その土地、人々をずっと見守っている木々たちは、威厳あるたたずまいでもあり、包み込む優しさも感じさせてくれます。
そして、太古の昔からこの地で行われている、「五色神祭」すべての人達が互いを認め合い助け合う、和合の世界を祈るお祭りを
今まで伝承し続けているのは本当に素晴らしい事ですね。