出雲大社とうさぎ

出雲大社とうさぎ

境内内でよくみるうさぎ


出雲大社の境内内、四の鳥居のそばに出雲大社の御祭神である大国主命大神と共にウサギの像もあります。「御自愛の御神像」と呼ばれる像ですが、この出雲大社だけではなく全国の分祠、分院、教会にも見られます。

2014年には出雲大社育英奨学生の卒業生から7体のうさぎ像が送られまた新たな出雲大社の一面を表現しています。その他境内周辺にも数多く設置されているので探して癒されてみるのもいいかもしれません。

ではなぜ出雲大社には兎の像があるのか。

それはその答えは御祭神大国主命大神の勇気と優しさ、正義感の強さ、そして縁結びの象徴となる「因幡の白兎」という神話にありました。


出雲神話「因幡の白兎」とは


大国主命には、八十神(やそがみ)と呼ばれる兄弟たちがいました。兄弟たちは美しいことで知られる、因幡の国の八上姫(やかみひめ)を妻にめとろうと、出雲の国をあとにしました。命は兄弟たちの大きな荷を背負わされ、とぼとぼと後に続いていきました。

はじめに、泣いている皮が剝がされていたうさぎを見つけたのは八十神たちでした。兄弟たちは、からかい半分、こう言いました。

「やい、うさぎ。よいことを教えてやろう。まず海の水でからだを洗い、それから風の吹きさらす山のいただきにねころんでおれ。そうすれば、すぐにもとどおりのすがたになるであろう。」

さっそく言われた通りにしたうさぎは、よくなるどころか、塩が乾いて傷がしみ、いっそうひどく赤むけてしまいました。
うさぎが、あまりの痛みにしくしく泣いていると、そこにおくれて来た大国主が通りかかりました。

「おや、うさぎ。どうしたのだ」

大国主がおだやかな声でたずねると、赤むけうさぎは答えていわく

「わたくしは、おきの島にすんでいたもの。いつか島を抜けだしたいと想いこがれて、あるとき、海の鮫たちをだまして、陸にあがる方法を思いついたのでございます。わたくしは浜から鮫たちに言いました。
『おうい。わたしたちうさぎの数と、おまえたち鮫の数のどちらが多いかくらべてみないか。まずはおまえたちがこの浜から気多のみさきにかけて、一列に並んでみるがよい。わたしがおまえたちの背中をとびながら数を数えてやろう。では、いくぞ』
ところが、さいごの一尾というところで、わたくしは、うれしさのあまりつい口をすべらせてしまったのでございます。
『やいやい、だまされたな。わたしは海をわたりたかっただけなのだよ』
はらを立てた鮫は、あっという間にわたくしをがぶり。そのうえ八十神さまたちのおっしゃることを信じたばかりに、痛みはひどくなる一方でございます」

こころやさしい大国主の命は、うさぎに教えました。

「いますぐ河口に行って、真水で塩を洗い落とし、蒲の花粉をしきちらした上に寝ころびなさい。そうすれば、すぐにもとどおりのすがたになるであろう」

大国主のことばにしたがうと、うさぎは見る間に元気になりました。
たいそう喜んだうさぎは、大国主に予言を授けました。

「あなたはいまでこそ、おおきな袋をかついでみすぼらしいなりですが、八上姫さまを嫁にされるのは八十神たちではありません。大国主命、あなたさまなのです」

このうさぎ、じつは”因幡の白兎”と呼ばれる、 八上姫の使いのものだった、ということです。


白兎神社


この話で登場した兎を神として奉っている神社があります。保食神を配祀し、その説話の内容から皮膚病に霊験のある神として、また、大国主と八上姫神との婚姻を取り持ったことから特定の人との縁結びの神としてかなわぬ恋をかなえ、特定の人との親交をより深めると信仰されています。さらに、遠国の人もこの兎に願えば早く国に帰れる、また医療の神でもあります。

創建の由緒は不明ではありますが、かつて兎の宮、大兎大明神、白兎大明神とも呼ばれている、戦乱で消失し、鹿野城主だった亀井茲矩により慶長年間に再興されました。※現在の本殿は明治時代の再建となっている。

鎮座地は身千山と呼ばれる丘で、稲羽の白兎が身を乾かした山と伝えられており、境内には白兎が体を洗った御身洗池があります。御身洗池は早天・豪雨の時でも水位の増減がないとされており、別名『不増不減の池』とも呼ばれています。

本田の土台には28弁の菊の紋章が彫刻された菊座石が使われており、当社の創建に皇室の何らかの関わりがあるのではといわれています。境内ではないですが、兎が体を洗ったという池、近くには国道9号を挟んで白兎海岸が広がっており、沖には塩兎がいたとされるオノゴロ島があります。

現在、神社鳥居の横に道の駅『神話の里 白兎』があり、観光客で賑わっており、内陸部の山間部の八頭町には三つの白兎神社が祀られています。

そしてこの白兎神社は日本最古のラブストーリー「因幡の白兎」の白兎を祀っていることから2010年「恋人の聖地」と認定されて以来多くのカップルが訪れています。

ひとつ残念なのが出雲大社がある島根ではなく、お隣鳥取にあるところです。時間とスケジュールに余裕のある方は行ってみてはいかがでしょうか。

住所:鳥取県鳥取市白兎宮腰603
お問い合わせ:鳥取市観光コンベンション協会
    TEL:0857-26-0756
アクセス:JR鳥取駅から路線バス約40分
中国自動車道「佐用JCT」ー鳥取自動車道「鳥取IC」、鳥取ICから車で約20分、佐用JCTから車で約1時間30分。


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     「大国主を見守る神々

(最終更新:2017年1月12日)168 PV

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