伊勢参拝のお土産に和菓子はいかがですか?

伊勢には、有名な和菓子がたくさんあります。せっかく伊勢を訪れたら、普段は和菓子を召し上がらない方でも、ついつい食べたくなってしまうのではないでしょうか。

 

そこで今回は、伊勢神宮周辺で買える・食べられる、おすすめ和菓子情報についてまとめました。

 

目次

赤福

 

まずご紹介するのは、伊勢土産のキング・オブ・伊勢といっても良いのではないでしょうか、赤福です!圧倒的なブランド力を持つ赤福の本店は、伊勢神宮・内宮のすぐ近く、おかげ横丁にあります。

 

赤福餅

 

赤福といえば、有名なのは赤福餅ですよね。伊勢土産として、貰ったことがある方はたくさんいらっしゃるかと思います。お餅をこしあんで包んだ、あのお菓子です。

 

赤福餅が生まれたのは、なんと宝永四年(1707年)のことです。時代区分でいうと、江戸時代ですね。そして江戸時代といえば、「お伊勢参り」が大流行した時代です。現代の私たちと同様、当時の人びとも「赤福餅」を食べていたのかと思うと、感慨深いものがありますよね。

 

赤福餅の形の意味

 

さて、なぜ赤福餅はあの形をしているのか、ご存じでしょうか。実は、しっかりとした意味があるんです。

 

赤福餅の形は、伊勢神宮の神域を流れる五十鈴川のせせらぎをモチーフにして作られています。あんにつけられている三筋のラインは五十鈴川の流れを、その中に隠れた白いお餅は川底に沈む小石を表しているそうです。

 

「赤福」の名前の由来

 

そして「赤福」という名前ですが、経営理念ともなっている赤心慶福(せきしんけいふく)という言葉から名付けたと言われています。なかなか聞きなれない言葉ですが、『赤子のような、いつわりのないまごころを持って自分や他人の幸せを喜ぶ(株式会社赤福HPより)』という意味だそうです。

 

伊勢に行ったら食べて欲しいできたての赤福餅

 

前置きが長くなってしまいました。さて、伊勢へ行ったらぜひ食べて欲しいのは、作り立ての赤福餅です。赤福餅が買えるお店は数多くありますが、店舗で赤福を作っている唯一のお店が赤福本店なんです!

 

そして、そんな赤福本店では、出来立ての赤福餅をその場で食べることができますよ。作り立ての赤福餅はお餅が柔らかく、あんも鮮度が違うと評判です。本店で食べる赤福餅が一番美味しいと言われています!

 

赤福本店ではもちろん、お土産の赤福餅も購入することができますよ。

 

朔日餅

 

赤福餅以外にも、赤福ファンの方から絶大な人気を誇る餅菓子があります。「朔日餅(ついたちもち)」と呼ばれるお餅なのですが、朔日というだけに毎月1日(元日を除く)のみ、赤福本店で販売される商品です。

 

朔日餅は、月ごとに種類が変わります。例えば3月はよもぎ餅、10月は栗餅という風に、四季を感じられるお餅です。こちらの朔日餅ですが、実はなかなか食べるのが大変なんです。販売が開始されるのは、早朝の4時45分からです。毎月1日になると、朔日餅を求める人々が朝から大行列を作ります。

 

なお、詳しい購入方法については、赤福の公式HPをご覧ください。当日、本店でお土産として購入する場合、少しややこしくなっていますので、要確認です。

 

「お伊勢さん菓子博2017」で大人気!白い赤福

 

2017年4月21日から5月14日にかけて開催された「お伊勢さん菓子博2017」で、衝撃的な赤福が販売されました。赤福史上初、「白い赤福餅」です。いつものこしあんの色ではなく、白あんで包まれている赤福餅です。実際に、食べてみたいですよね?

 

・・・非常に残念ながら、白い赤福は、今回の菓子博限定ということでした。インターネットや通販も行っておりません。なぜなら、原材料である白小豆は大変稀少なため、安定的に生産・供給することは難しいからだそうです。

 

運よく食べることができた方曰く、ムースのような柔らかい口当たりで、甘さはやや控えめのお味だったそうです。そんなこと言われたら、もっと食べたくなりますよね。

 

ただ、まだ希望はあります!調べてみたところ、赤福の会長が『(白い赤福餅の味を聞かれて)まだまだ改良を続けていく予定ですが・・・』と答えていらっしゃいました。もしかしたら、またどこかで味わえる日が来るのかもしれません。

 

また、白い赤福と同時に、黒砂糖味の赤福も販売されました。明治時代に作られていた赤福餅の復刻版として作られました。こちらは通常の赤福より、やや甘みが強いそうです。

 

これからも、進化し続ける赤福からは、目が離せませんね。

 

赤福本店

三重県伊勢市宇治中之切町26番地

0596-22-7000

5:00~17:00(繁忙期時間変更有)

無休

 

へんば餅(へんばや商店)

 

次にご紹介するのは、へんばや商店のへんば餅です。ご存じない方もいらっしゃるかと思いますが、伊勢三大餅(※)のひとつと称されている餅菓子です。

※伊勢三大餅・・・赤福餅・へんば餅・二軒茶屋餅

 

創業以来変わらない素朴な味

 

へんば餅は丸くて平らな形をしており、中にはこしあんが詰めてあります。そして両面には、美味しそうな焦げ目がついています。モチモチな食感とまろやかな甘みがたまりません!へんばや商店の創業は安永四年(1775年)ですが、それ以来の看板商品であるへんば餅は、変わらぬ素朴な美味しさを保ち続けています。

 

お土産・食べ歩きにも最適

 

へんば餅の消費期限は短く、製造日から2日となっています。ですが、それまでに食べきれない場合は冷凍しておき、フライパンで軽く焼いてから食べると、再び美味しく食べることができます。焼くことで香ばしさも戻り、最高ですよ。

 

ということで、お土産にも最適なお菓子です。それだけではなく、お店では購入後、へんば餅をその場で食べられる、イートインスペースも設けられています。小さくて食べやすいため、おはらい町店で購入したら、食べ歩きを楽しむというのも手ですよね!

 

へんばや商店では、ご紹介したへんば餅以外にも、さわ餅や赤飯・昆布の佃煮などの人気商品があります。伊勢土産の定番・赤福とは違った和菓子をお探しの方に、おすすめのへんば餅でした。

 

お取り寄せもOK

 

現地に行くことのできない方のために、期間限定ではありますが、電話でお取り寄せをすることができます。詳しくは、へんばや商店公式HPをご覧ください。

 

本店

三重県伊勢市小俣町明野1430-1

0596-22-0097

営業時間:8:00~17:00 ※17時以前に売り切れる場合あり

イートイン:9:00~16:00

定休日:月曜日(祝日・振替休日の時は火曜日)

※他、宮川店・おはらい町店あり

 

二軒茶屋餅(二軒茶屋餅角屋本店)

 

赤福・へんば餅とご紹介したので、伊勢三大餅の残りのひとつ、「二軒茶屋餅」を取り上げましょう。

 

伊勢で最も古い餅菓子

 

もしかすると、二軒茶屋餅の名前を聞いたことがない方も、いらっしゃるかもしれません。ですが、地元・伊勢ではその名を知らぬ人はいない、と言われている和菓子です。

 

二軒茶屋餅を販売する、二軒茶屋餅角屋本店が創業したのは、天正3年(1575年)のことです。すなわち、戦国時代ですね。先ほどご紹介した赤福は1707年、へんばや商店は1775年の創業でしたから、二軒茶屋餅角屋本店は相当先輩だということがわかります。

 

歴史が長いため、建物も古いです。現在の本店の建物は明治期に建築されたもので、築100年は超えているそうです。

 

きな粉をまぶした 素朴で上品な味

 

さて、肝心なお味の話です。二軒茶屋餅はこしあんたっぷりのお餅に、きな粉をまぶしたお菓子です。きな粉の風味とあっさりなこしあんの相性が抜群です。甘さ控えめ、素朴なのに上品な味わいが人気のお餅です。

 

二軒茶屋餅本店ではゆっくりと、お餅と日本茶のセットを味わうことができます。また、お土産として購入した場合、気を付けたいのは消費期限です。翌日までとなっているので、できるだけ早く食べてくださいね!

 

毎月25日は特別な日

 

かつて尾張方面からの参宮客は、伊勢湾を横切って来るルートが最短距離ということがあり、そのまま勢田川に入り、二軒茶屋の船着き場に上陸していました。

 

昭和5年5月25日、明治天皇が伊勢神宮に初めて行幸されたときも、二軒茶屋から上陸したそうです。これにちなんで毎月25日には、黒砂糖を使った「黒あん二軒茶屋餅」が販売されています。

 

本店

三重県伊勢市神久6-8-25

0596-23-3040

8:00~売り切れまで

年中無休

 

虎虎焼(虎屋ういろ)

 

さて、次にご紹介するのは、虎屋ういろの虎虎焼です。虎虎焼と書いて、「ことらやき」と読みます。

 

可愛いトラのベビーカステラ

 

虎虎焼は、可愛らしいトラの形をしたベビーカステラです。フワフワの食感が人気で、はちみつ風味・伊勢抹茶風味・メロン味と3つの味があります。小ぶりのサイズなので、一度に何個でも食べられますよ!

 

防腐剤不使用の生ういろも

 

販売しているのは、「虎屋ういろ」というだけあり、ういろのお店です。創業は大正12年という老舗で、創業当時は和菓子全般の販売をしていましたが、昭和13年からういろを専門に扱うようになったといいます。

 

こちらのお店のういろは、防腐剤を使っていない「生ういろ」のため、日持ちがしません。現地で買って、消費期限までに食べ切る自信のない方は、インターネットでの注文もできますので、ぜひこちらも一度味わってみてくださいね!

 

モチモチであっさりとした味わいで、幅広い世代の方に支持されている和菓子です。

 

虎屋ういろ本店

三重県伊勢市宮後2-2-8

0596-23-5005

9:00~18:00

定休日:無休

※他、伊勢市内・三重県外や都内にも取り扱い店舗が多数あります。

 

絲印煎餅(播田屋)

 

さて、次は皇室の方々に献上されてきたという、播田屋の絲印煎餅(いといんせんべい)をご紹介します。材料には卵・小麦粉・砂糖を使い、薄く焼き上げたお菓子です。表面には絲印(いといん)の印影が焼き付けてあります。

 

絲印とは?名前の由来

 

絲印とは、室町時代以降、中国から輸入された生糸に添付されていた銅印のことです。当時は生糸の一荷ごとに、ひとつの絲印が付けられていました。

 

日本に荷物が届くと、絲印を押した取引証を返送していたそうです。取引の上で重要な意味を持つものであったため、絲印はひとつひとつが異なり、さらには判別しにくいデザインになっていたようです。

 

このことにちなみ、面白い趣向を凝らしているのが、こちらの絲印煎餅です。1包の中に、同じデザインのお煎餅は入っていないそうですよ!ぜひ実際に確かめてみてくださいね。

 

素朴で上品な味わい

 

絲印煎餅は素朴で優しい卵の香りがして、飽きが来ない味です。食べると、懐かしの卵ボーロを思い出す方も多いそうです。お煎餅といっても、サクサクとした食感の、上品なお菓子です。

 

日持ちもしますので、会社で配るお土産としても最適です。また、お取り寄せもできますので、ご興味のある方公式HPをご覧ください。

 

播田屋本店

伊勢市河崎2-13-5

0596-28-2207

8:30~20:00

定休日:月末日曜日

※伊勢市内に他3店舗あります。また、おかげ横丁や駅の売店などでも購入することができます。

 

黒蜜団子(だんご屋)

 

次にご紹介したいのは、おかげ横丁で唯一のお団子専門店です。というのも個人的なイメージで申し訳ないのですが、旅で一息入れる際には、茶店でお団子を食べると決まっている・・・のではないかと思うからです!笑

 

伊勢特有の黒蜜ダレ

 

その名も「だんご屋」という、なんともストレートなネーミングです。定番のみたらし団子も良いですが、ぜひ伊勢へ行ったら食べて欲しいのが「黒蜜団子」です。なかなか黒蜜というのは、聞きませんよね。黒蜜ダレは、伊勢地方特有のものだそうです。

 

黒蜜団子は黒いタレがたっぷりかかっているため、真っ黒でインパクトのある見た目をしています。食べてみると、甘みが強いです。コクがあります。甘いものが好きな方におすすめの和菓子です。

 

甘いものが苦手な方には、黒蜜団子みたらし団子の他に生醤油団子きな粉団子などもありますよ!

 

五十鈴川を眺めながら味わえる

 

こちらのだんご屋さんには、清流・五十鈴川を眺めながらお団子を食べられる、イートインスペースがあります。昔の旅人になったつもりで、甘いお団子を食べながら、旅の疲れをいやしてみてはいかがでしょうか。

 

三重県伊勢市宇治中之切町12 

0596-23-8732

9:30~17:30(季節により異なる)

年中無休

 

ぱんじゅう(三ツ橋ぱんじゅう)

 

次にご紹介するのは、隠れた伊勢名物・ぱんじゅうです。ぱんじゅうというお菓子をご存知でしたか?恥かしながら、私は伊勢に行くまで知りませんでした。

 

昔から親しまれてきた伊勢の銘菓

 

調べてみたところ、ぱんじゅうは北海道や栃木県の銘菓ともなっているそうです。そして伊勢でも、昔から参拝客たちに親しまれてきました。

 

ぱんじゅうの外見は、たこ焼きに似ています。中には、こしあんやカスタードクリームなどが詰まっています。今川焼の小さい感じ、といったところでしょうか。

 

出来立てのぱんじゅうは中はもっちり、表面はカリッとしていて素朴な美味しさです。たとえ冷めても、トースターで温めれば大丈夫だそうです。

 

好きなぱんじゅう探しも

 

一口サイズのため、食べ歩きに最適です。また、三ツ橋ぱんじゅうにはイートインスペースもありますので、ちょっとした休憩に良いですね。

 

三ツ橋ぱんじゅう以外にも、ぱんじゅうを売っているお店がいくつかあります。現地で一番好みのぱんじゅうを探してみるのも良さそうです。

 

三重県伊勢市本町5-3

0596-29-3284

10:00〜18:00

定休日:水曜・第3木曜定休

 

くうや観助餅(鈴木翠松軒)         

 

次にご紹介するのも、伊勢を代表する銘菓「くうや観助餅」です。単に「くうや餅」とも呼ばれています。

 

元は慶弔用の和菓子だった

 

鈴木翠松軒のくうや観助餅は、元々、慶弔用に作られた餅菓子でした。ですがその美味しさから、ファンからの熱い要望を受け、普段でも食べられるようになったのだとか。今でも伊勢志摩地方での冠婚葬祭には、欠かせないものとなっているそうですよ!

 

ちなみに、くうや観助餅の「観助」は二代目のご主人の名前です。

 

粒々感のあるお餅

 

くうや観助餅は、もち米の粒々感を残したお餅の中に、こしあんを包んだお菓子です。程よく残った米粒の歯触りと、甘さ控えめのあっさりなあんこがとてもマッチしています!一口サイズで食べやすいというのも、女性には嬉しいポイントです。

 

通常のくうや餅は、ピンクの3色ですが、期間限定商品としてさくらもちバージョンや栗あんバージョンなどもありますので、季節ごとに楽しめますね。

 

雑誌にも紹介された麩饅頭も人気

 

鈴木翠松軒には、くうや餅以外にも有名な和菓子があるんです。「翠松麩(すいしょうふ)」という麩饅頭なのですが、こちらが某雑誌の日本全国のおすすめスイーツとして紹介されました。

 

鈴木翠松軒ではお取り寄せもできるそうですので、伊勢へ行く機会のない方もご興味があれば、ぜひ味わってみてくださいね。

 

伊勢市二見町茶屋537-18

0596-43-2067

9:00~18:00

年中無休

※他、三重県内に多数取り扱い店舗あり

 

太閤出世餅(太閤餅)

 

最後にご紹介するのは、太閤出世餅です。太閤といえば、豊臣秀吉を連想しますよね。そうなんです。こちらのお餅は、秀吉と関係のあるお餅なんです。

 

秀吉が好んだ焼餅

 

秀吉といえば、日本史史上、最も出世した人物ですよね。今から450年前、秀吉はまだ幼名を名乗っていた頃から、伊勢神宮へは何度も訪れていました。

 

時に蜂須賀小六のお供として、時には信長の代参として・・・。ついに天下人となった秀吉は、伊勢神宮の式年遷宮のために莫大な資金を出すことになります。そんな秀吉が好んだ焼餅を、伊勢の人びとは太閤出世餅と呼ぶようになったのです。

 

地元では根強い人気

 

さて、そんなエピソードを持つ太閤出世餅ですが、丸くて粒あんの入った手焼きのお餅です。甘さは控えめでほのかに香ばしい、昔懐かしい味が評判です。全国的に見ると赤福に比べたらマイナーですが、地元には根強いファンが多くいらっしゃいます。

 

伊勢にある太閤餅の店内では、お餅と煎茶のセットを楽しめます。個人的におすすめなのですが、お土産として購入し、自宅のオーブントースターで軽く焼いてみてください!縁起の良い名前ということもあり、手土産にも喜ばれそうですよね。

 

本店

三重県伊勢市宇治今在家町63

0596-22-2767

平日 8:30~16:00 日祭 8:30~16:30

年中無休

 

以上、伊勢神宮周辺で味わえる、おすすめ和菓子情報でした。振り返ると、お餅ばかりですね。

 

伊勢の銘菓はお餅が多いため、ご紹介する機会も多くなりました。伊勢へ行った際には、数あるお餅の中から、ぜひご自分の一番を見つけてみてくださいね!

 

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